大津エースFW山下虎太郎が先制ゴール

 大津が次第にボールを保持する時間を増やしていく中でも、ルーテル学院は早い出足と球際での強度の高い守備で対応し、奪っては早い切り替えから攻撃に転じる。背後だけでなく左右への大きな展開、あるいは中央でつけながらのコンビネーションと、状況に応じた選択でボールを運び、さらに立ち上がりから得ていたコーナーキックも含め、リスタートではデザインプレーを駆使してフィニッシュに持ち込む。

 ルーテル学院のプレッシャーに対し、「プレスの抜け道も準備してきたが、リスクを回避し過ぎると山下が孤立する」(山城朋大監督)という懸念もあった大津は、背後へのランニングで隙をつく狙いを表現しながらもなかなか大きなチャンスを作れていなかった。しかし25分、福島京次から渡部友翔と左サイドでの流動性を活かしたパス交換から、最後は山下が落ち着いて右足で決め、先制に成功。以降、追加点は奪えなかったが流れを維持して前半を折り返した。

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▽第104回全国高校サッカー選手権熊本予選
第104回全国高校サッカー選手権熊本予選