丸岡 vs 福井商(写真=森田将義)

 押し込まれる展開を強いられた福井商にとって起死回生の一撃。「2点を失って自分の気持ちが沈んでいたところがあった。そうした中で森川太陽がしっかり決めてくれて、チームとして息を吹き返した。そこから3点目を取られたけど、まだ2点差だし、1点は取れていると思えた。本当に助かった一点になりました」。そう振り返るのはGK1谷口空翔(3年)で、前半終了間際の39分にFW9新宅晴生(3年)にヘディングシュートを決められたが、ネガティブな様子は見られない。

 立ち上がりは丸岡のプレスに圧力を感じ、自陣からのビルドアップに臆病になっている場面も見られたが、福井商に失うものはない。再び2点差にされたことで良い意味でチーム全体が吹っ切れた側面もある。ハーフタイムに高木謙治監督から「もうおどおどしてなくても良いだろう」と声を掛けられた選手たちは、後半に入り福井商らしいサッカーを体現し始めた。

【次のページ】 決勝 丸岡 vs 福井商(4)

▽第104回全国高校サッカー選手権福井予選
第104回全国高校サッカー選手権福井予選