このまま延長に突入かと思われた後半アディショナルタイムにドラマが待っていた。自陣でボールを拾った途中出場のMF24原田惇平(1年)が起点となりカウンターを発動。FW竹谷が左サイドから中央に折り返し、攻め上がったMF原田がパスを受けて中央突破を図る。「得意なゾーンだったので思いどおりにできた。監督から『自由にやってこい』と言われ、自分ができることをすべて出し切るつもりだった」とMF原田。その言葉どおり、冷静なフェイントで相手守備を振り切ってゴール左にシュートを決める。カウンター発動からフィニッシュまで約10秒。この電光石火の攻撃がスタジアムを沸かせる決勝点となった。
秋田商の小林克監督は「前半は絶対に失点しない。下がって守備というよりも積極的な守備を心がけて、実際にそれをやってくれた。明桜さんは県リーグでもダントツの成績を残したすごく力のあるチーム。そうしたチームと互角に渡り合って、どっちが勝ってもおかしくないような試合の中で勝ち切れた。子どもたちのエネルギーがすごい」と選手を称賛した上で、「守備はこれだけ頑張れる。そこをベースにボールを失わずに攻撃につなげられるかが課題」と全国を見据えた。
▽第104回全国高校サッカー選手権秋田予選
第104回全国高校サッカー選手権秋田予選



















