比叡山 vs 水口(写真=森田将義)

「近江を倒してからが本番だと思っていたし、近江を倒したから勢いに乗れた。少し勝ってホッとした気持ちもありましたが、練習で『過去は過去だから。切り替えよう』と監督も言っていて、締めて最後まで戦えた」。

 比叡山と対戦したこの日は序盤こそ堅さが見られたが、時間の経過とともに狙い通りのプレーが始めた。「近江に勝ってからの1週間は比叡山戦を意識し、何回も映像を見てミーティングを重ねてきた」と振り返るのはFW9池口遼(3年)で、前線のFW9二股凛(3年)らを目掛けて、ロングボールを入れてくる比叡山に蹴らせないように前線から守備をしつつ、蹴られてもDF22林玖久蒼(3年)らDF陣がしっかり対応する。

「球際や切り替え、運動量は5年前に僕が来た時からずっと言ってきた。年々、そこの基準や強度は練習でも上がってきた」。夘田監督が胸を張るようにセカンドボールを含めた中盤での戦いでも、奮闘を続けた水口は自分たちの物にしたボールを繋いで相手陣内に入っていく回数が増え始めた。

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▽第104回全国高校サッカー選手権滋賀予選
第104回全国高校サッカー選手権滋賀予選