この両翼だけではない。もうひとりいる。今大会、初先発の1年生・DF13山下聡太が出色の出来だった。ケガ人が出たことでの抜擢となったが、練習で磨いた特長である1対1の強さを見せた。さらに守備で連係をとるMF2杉村が「予想以上に仕事をしてくれたのでやりやすかった」と話すなど、マッチアップするキーマン帝京MF10久保を自由にさせなかった。そのDF13山下について、佐藤監督は「自分がなにをしなければならないのかを考えて冷静にプレーできる選手」と評価。その通りのプレーを見せた。

 堂々としたプレー。よほどの強心臓と思いきや、本人は相当、緊張したそうだ。「MF2杉村選手が守備に戻ってくれるなど先輩たちが助けてくれ、力になりました。どこまでできるかわかりませんでしたが比較的、自分の力を出せました」と80分間を振り返った。

【次のページ】 Aブロック準決勝 帝京 vs 堀越(5)

▽第104回全国高校サッカー選手権東京予選
第104回全国高校サッカー選手権東京予選