そして、この日もっとも存在感を示した正好は、前半の猛攻を耐えた場面を振り返りながら「相手はうまかったが、全員でカバーし合えた」と胸を張る。筋力トレーニングを重ねてきたことがフィジカルコンタクトでの優位につながり、守備陣との連携で常に狙いどころを共有できたという。「次はもっと1対1が増える。技術を磨きながら連携も深めたい」と、強い競争心と成長意欲をにじませた。
立花学園の攻撃力を70分間受け止め、わずかなチャンスを得点に結びつけた大磯。3年ぶりの新人戦突破を果たした新チームは、この勝利を出発点に関東記念大会へつながる次のステージへ進む。キャプテンの野中が語った「やるときはやる」というメリハリの良さ、指揮官が認めた真面目で貪欲な姿勢、守護神を中心とした粘り強さ。冬の入口で見せたそのスタイルが、これからどこまで研ぎ澄まされていくのか。大磯の挑戦は、まだ始まったばかりだ。
(文・写真=西山和広)
▽令和7年度神奈川新人戦(新人選手権大会)
令和7年度神奈川新人戦(新人選手権大会)

