試合はそのまま延長戦へと突入する。奈良育英・梶村卓監督が「自分たちでスイッチを入れてやり切るところが足りなかったから延長になった。ここで今までやってきたことを出さないとダメだ」と選手たちに発破をかけた一方で、「もう『気合しかないやろ』と話した」という上間監督。「何か秘策があるわけではないので、70分間で出来つつあったことを続けるしかない」と、選手を送り出した。

 スイッチを入れ直す奈良育英と、後半の勢いそのままにゴールを狙う畝傍。一進一退の攻防の中で、先にネットを揺らしたのは畝傍だった。延長前半5分、途中投入されていたMF山崎皆治(3年)のドリブル突破からPKを獲得する。蹴るのは、この試合で攻守に奮闘し続けた主将DF岩田直士(3年)。「自分が決めて、絶対に勝たせてやろうと思って蹴った」という魂のキックをねじ込み、ついに逆転に成功した。

 延長後半は奈良育英が果敢に攻め込む時間帯が続いたが、岩田を中心に跳ね返し続けた畝傍DF陣。試合終了間際には、前がかりになった相手GKの隙をついたMF表諒真(3年)のロングシュートで、ダメ押しとなる3点目をあげ、勝負を決めた。終了のホイッスルの瞬間、勝った畝傍イレブンはピッチ上に次々に突っ伏して、歓喜の涙を流していた。

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▽令和8年度全国高校サッカーインターハイ(総体)奈良予選
令和8年度全国高校サッカーインターハイ(総体)奈良予選