2人の指揮官に導かれて悲願の全国切符を掴みとった。今春、8年間チームを率い、畝傍を近年の躍進に導いた谷口祐樹監督が転任となった。現3年生は「谷口監督に教わりたくて畝傍に来た選手もいる」(岩田)というほど、特に前指揮官の薫陶を受けた世代だ。殊勲の同点弾を決めた森もその一人。「谷口先生から『前に行って、ぶつかってこい』と言われて、自分のプレーに自信が持てた。決勝でゴールが決められて最高の恩返しになった」と声を弾ませた。

 そんな中、今春から指揮を執った上間監督は「谷口先生が積み上げてこられたものの上にある結果。だから優勝できて本当にほっとしています」と胸を撫で下ろす。チームを引き継ぐ過程で、その難しさも痛感した。「選手たちからすると、(やり方の違いに)戸惑う時もあったと思う。それでも選手に頑張れと言う以上、自分も頑張る姿を見せたい」とやってきた指揮官に対して、岩田主将は「難しさもある中で、自分達に任せるところは任せてくれて、締めるところは締めてくれて、一緒にいいものを作ってこられたと思います」と、信頼を口にした。

 高市首相をはじめ、卒業生には政財界や文化人がずらりと並ぶ県内屈指の進学校。普段の練習は、2時間で終了。短い時間の中でも選手個々が工夫して強度を高めながら、技を磨いてきた。練習後にはほとんどの選手が塾へ通うなど、文武両道も怠らない。森は「両立には結構苦労しています」と苦笑いしながらも、神戸大への進学を目指していることを明かしてくれた。

 ベンチ外の3年生の中には、学業に専念するために総体で部活を引退する選手もいるという。国公立大を目指しているという岩田は「(彼らを)この試合で引退にさせたくない、とメンバーで話をしていたので、それができて本当にうれしいです」と進学校ゆえのモチベーションを明かした。

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▽令和8年度全国高校サッカーインターハイ(総体)奈良予選
令和8年度全国高校サッカーインターハイ(総体)奈良予選