平尾信之監督は起用した理由について、「今の正GKは2年生で、3年生の會田は悔しい思いをしてきたと思う。それでも自主的に筋トレをこつこつこなして瞬発力を付け、フェスティバルや練習試合ではPKを止めることが多かったからです」と説明する。
止める秘訣のようなものを尋ねると、「それはありませんが、自分はまずキッカーの目を見て次に助走の入り方からコースを推測します」と話し、「筋トレのおかげで身体能力が高くなり、反射神経もアップしました」と168センチの小柄なGKは胸を張った。
S1の埼玉栄はカテゴリーの上では“格上”だが、平尾監督は持ち味を出し切ることだけを考えて臨んだそうだ。「ヘディングの競り合いで負けず、セカンドボールを先に拾うことやハードワークを求め、プレスバックもきちんとできていたと思います」と振り返り、複数の選手が足をつりながらも耐久戦をものにしたことが誇らしそうだった。
一方、3戦連続のPK戦勝利とS3上位勢の撃破を逃した埼玉栄の滝井友和監督は、「前半はうまくボールを動かせたのですが、なかなかバイタルエリアに入れずシュートも打てませんでした」と残念がった。さらに言葉をつなぎ、「これからもっと攻守に質を高め、人に頼らず11人でボールを大切にするサッカーを身に付けたい」と先を見つめた。
(文・写真=河野正)
▽令和8年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選
令和8年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選

