MF西川潤(セレッソ大阪)

 右サイドハーフは左利きの西川だ。昨年、U-20ワールドカップ(ポーランド)とU-17ワールドカップ(ブラジル)に出場し、多くの国際経験を積んだ。スペイン国内ではレアルと双璧をなすバルセロナがひそかに獲得リストに挙げたとうわさされる有望株だ。

左サイドハーフは右利きの斉藤光毅(横浜FC)。カットインドリブルを持ち味のひとつにして、J2では通算31試合に出場、6得点をマーク。今季から自身初のJ1を戦う。西川同様、昨年のU-20ワールドカップでは飛び級で代表メンバーに選ばれていた。

 2ボランチは“01年組”のなかで久保に勝るとも劣らないJ1での実績を持つ松岡と、浦和でプロのキャリアをスタートさせたレフティーの武田英寿。ボール奪取力と運動量に優れる松岡が中盤の底、展開力のある武田が前といった位置関係がベストだろう。

 右サイドバックは名古屋のアカデミー出身の石田凌太郎。高校2年生のときに天皇杯に出場しているクラブの秘蔵っ子だ。もともとはFWだが、サイドバックにコンバートされ、新たなキャリア形成に挑んでいる。

 左サイドバックは加藤聖(長崎)。何といってもパンチ力のある左足キックが魅力で、「元ブラジル代表のロベルト・カルロスのようだ」と周囲からささやかれている。

 CBの2人はC大阪のアカデミーコンビである西尾隆矢と林田魁斗を選出。昨年11月に行われたAFC U-19選手権2020では両選手がチームの最終ラインを引き締めた。今年から西尾はトップに昇格し、林田は筑波大に進んでいる。

 GKは、クラブレジェンドである守護神・曽ケ端準の後継者として期待を寄せられている山田大樹(鹿島)。U-19代表では、01年の早生まれの小久保玲央ブライアン(ポルトガルのベンフィカに在籍)のバックアップに回ることが多いが、潜在能力の高さは申し分ない。

高校時代のMF荒木遼太郎(現鹿島アントラーズ 写真=矢島公彦)

“01年組”には、ここで取り上げた顔ぶれ以外にも優れた人材が多数存在する。

 FWでは、現在スイスのシオン(湘南からレンタル移籍中)でプレーする若月大和、身長190センチを超える大型ストライカーの櫻川ソロモン(千葉)、攻撃的なポジションで多様性を見せる鮎川峻(広島)、第98回全国高校サッカー選手権で帝京長岡(新潟)の初の4強入りを牽引した晴山岬(町田)らがいる。

 攻撃的MFでは荒木遼太郎、松村優太(ともに鹿島)、石浦大雅(東京V)、ボランチでは松本凪生(C大阪)、柴田壮介(湘南)、川崎颯太(京都)、山本理仁(東京V)、山内翔(筑波大)ら多士済々だ。

 CBやサイドバックでは半田陸(山形)、井出敬大(柏)、高橋祐翔(大分)、馬場晴也(東京V)、村上陽介(明治大)、バングーナガンデ佳史扶(FC東京)、三原秀真(愛媛)といった名前が挙げられるだろう。

そしてGKでは小畑裕馬(仙台)。年代別の代表チームにコンスタントに招集される逸材だ。

“01年組”は来年、開催予定のU-20ワールドカップ、さらに24年のパリオリンピックのコアメンバーだけに、今後の成長が大いに注目されている。

(文=小室功)