MF池田達哉(五條)
■奈良予選
初の選手権出場を狙う五條が悲願を達成できるかが奈良県予選の見どころだろう。今年の3年生は実力者が多く、絶対的な存在であるMF池田達哉やMF中山幹太、FW井澤悠など個の力は県内でも屈指。2位で終えた県1部リーグでの戦い同様、普段通りの力が発揮できれば順当にトーナメントを勝ち上がるはずだ。一方で夏以降は3連覇中の一条の充実度が目を見張る。今まで以上にボールを大事にする意識が強いのが今年の特徴で、MF梅景俊輔、MF樋口翔大の2年生コンビを中心としたボール回しでゲームを支配しながらも、シュートまで持ち込めない試合が珍しくなかったが、夏以降は勝利に対する欲が高まり、FW佐藤力丸らがゴールに向かう回数が増加。DF要隆太が中心の守備も粘りが増し、チームに勢いを感じる。ただし、組み込まれたブロックは熾烈で順当にいけば準々決勝で対戦する奈良育英はDF三家本悠馬、MF濵上賢人といった3年生にDF奥純太やMF岡本大生ら期待値が高い1年生が絡む好チームだ。準決勝で当たりそうな香芝も選手権を知る実力校で、チーム力を活かした守備からFW中山草太とFW米田敏也の2トップを活かす戦いを徹底し、番狂わせを狙っている。他にも強化3年目の集大成の年でインターハイ予選4強入りを果たした山辺もシステマチックな戦いは魅力十分。DF大野伶、MF中田優人、FW高瀬生聖と縦のラインにJアカデミー出身者を揃える点も強みだ。
第98回全国高校サッカー選手権予選