MF津田向陽(久御山)写真=森田将義

MF津田向陽(久御山/3年)
 憧れの選手はFCバルセロナのフレンキー・デ・ヨング(オランダ代表)とセルヒオ・ブスケッツ(スペイン代表)。「スピードがあるタイプじゃないので、中盤でゲームを落ち着かせようと常に意識している」と話す通り、落ち着いたボール裁きと相手の逆をとる動きによって3列目で時間を作れる181cmの大型ボランチだ。プレスをスルスルとかわして放つミドルシュートの精度も備えているのも魅力と言える。

津田は京都府の中部に位置する南丹市に在住。「自分の良さが出せる高校はどこかと色々練習したら、一番雰囲気が良かった。チャレンジできる環境があったので、ここなら成長できると感じた」と南部にある久御山高への進学を決意した。自転車とJR、私鉄を乗り換え2時間もの道のりを通い、「家に帰ればご飯を食べて寝るだけ」という大変な日々を過ごしているが、「プロ入りという目標があるから頑張れる」。久御山では技巧派揃いのチームメイトと練習を重ねるうちに守備が向上。靭帯を断裂した1年生の冬には課題だった肉体強化に励み、簡単には当たり負けしないフィジカルも身につけた。

 2月の新人戦では、「いつ出てもできる選手なのは分かっているので精神的に成長して欲しい」(大溝雄太監督)との考えもあり、途中出場が主となった。選手権のみとなった高校生活最後の年に秘めたポテンシャルを発揮できるか。未完の大器が放つ活躍に注目だ。

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