FW入柿堅志(関大北陽/2年)写真=森田将義
FW入柿堅志(関大北陽/2年) 184cmの高身長かつ左利きという特性を持った選手は全国を探してもごくわずか。「相手が自分よりデカくても、ゴツつくても勝てる自信はある」と胸を張るヘディングの強さに加えて大型ながらも身のこなしも軽い。ポテンシャルの高さは年代でも屈指で、選手権予選が始まる今後は多くの人に知られそうな選手であるのは間違いない。
全国大会に出場する高校では、クラブチーム出身選手が増えている中、公立中学出身というキャリアも目を惹く。入柿もクラブチームに加入するか悩んだが、指導者の評判がよく1歳上の代が大阪府の大会で上位に入っていたため、枚方市立招堤中学でのプレーを決めた。中学時代から彼の特性は目を惹き、地区トレセンにも選ばれていたが、高校の関係者に見られる機会は少なく、注目度は高くなかった。そのため、自らの意思で関大北陽の練習会に参加。将来性の高さを感じた矢田竜之監督の目に留まり、入学が決まったという。
無名に近い存在だったが、「北陽でも通用する自信はあったし、気持ちでは負けてなかった」。関西の1年生リーグで存在をアピールし、秋以降はAチームでの出場機会を増やした。苦手だった右足のキックも自主練の成果によって改善が進み、活躍する時間も伸びている。本人も「練習試合で決められる回数が増えてきたし、練習や自主練を全力でやっていたら調子も良くなってきた。昨年と比べて自信はついてきた」と口にする。彼が更なる成長を続ければ、チームの25年ぶりとなる選手権出場も見えてくるはずだ。
(文・写真=森田将義)