MF永吉飛翔(神村学園/3年)写真=森田将義

MF永吉飛翔(神村学園/3年)
 アンカーの位置で見せる存在感は絶大だ。止めて・蹴るの基本技術の高さと神村学園らしい相手の逆をつく動きが目を惹くMFで、「中学3年間、JFAアカデミーで体幹トレーニングをやってきたので、簡単には当たり負けしないのは自分の強みになっている」と話す通り、強く相手に当たられても簡単には倒れない。中盤の底から攻撃のタクトを振るいつつ、周囲とのコンビネーションでゴール前の仕事にも絡んでいける九州屈指のプレーメーカーだ。

 主将を務める今年は精神的にも逞しさが増しているのも彼の一押しポイントだ。「以前は楽しければ良いという部分が見受けられたが、自覚が出て来て意識が変わってきた」と話すのは、有村圭一郎監督。ハードワークの意識もこれまで以上に高まっているが、永吉は現状に満足していない。「フルタイムで走り切り、自分の持ち味であるテクニックを90分間ずっと出し続けられるようになりたい。今はまだまだ足りない」。

 更なる成長を強く意識するのは目標を高い位置に置いているためだ。目標は高卒でのプロ入り。「自分の最終的な目標は海外でプレーすること。大学に出てからプロになるのも一つの手ですが、今まで海外に行った選手を見ていると高卒でプロに行った選手が多い」とその理由を説明する。今年は新型コロナの影響でアピールの場が少なく、まだ内定は掴めていないが、プロ入りを掴めるだけのポテンシャルは十分ある。選手権予選やスーパープリンスリーグでの活躍で名前を売り込み、夢への一歩を踏み出せるか注目だ。

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