神村学園 vs 神戸弘陵

 有村圭一郎監督の言葉通り、初陣となった2回戦は難しいゲームとなった。松本国際に2-0で勝利した一戦は、前半から持ち前の攻撃力をいかんなく発揮して得点を重ねた。福島和毅(1年)と新垣陽盛(2年)のダブルボランチを軸にボールを動かし、相手陣内に進入。左サイドハーフの名和田我空(2年)と左SB吉永夢希(3年)のコンビが封じられたのは誤算だったが、右サイドの大成健人(2年)と右SB有馬康汰(3年)がフリーランを交えて相手を翻弄した。2つのゴールはいずれも右サイドからで、2点目を奪ったのも有馬。分厚い攻撃は流石の一言で簡単には止められなかった。だが、後半は運動量が落ちてペースダウン。自陣で相手の攻撃を受ける時間帯が増え、今後の戦いに少なからず不安を残した。神戸弘陵との3回戦も1点を争うゲームとなり、後半早々に新垣が先制点を奪ったものの、即座にセットプレーから失点して同点に追い付かれてしまう。以降も相手のパワフルな攻撃に手を焼き、後半31分に名和田の2試合連続ゴールで勝利をもぎ取ったが、磐石の試合運びとは言えなかった。ただ、状態が上がってきており、選手層の厚さも見せている。中1日の連戦が続くなかで、どのような戦いを見せるのか注目したい。

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▽第102回全国高校サッカー選手権
第102回全国高校サッカー選手権