このブロックでもう一つの注目カードは近江(滋賀)と徳島市立(徳島)だ。近江は選手権準優勝を果たした昨年を知るのはGK山崎晃輝(3年)など数名。1からのチーム作りを余儀なくされ、思い切って持ち味を出し切れない試合も目立つ。ただ、技術力の高い選手は今年も揃っており、FW山本諒(3年)のパワフルさを生かしながら2024年バージョンのチームを見せてくれそうだ。対する徳島市立は各所に昨年からの経験者が揃い、チームスタイルの浸透が進む。「チャンスは作れているのであとは決め切れるかどうか」と話すのは河野博幸監督で、プリンスリーグ四国で早くも二けた得点を記録するMF山口凜太朗(3年)らの出来に期待がかかる。

 プリンスリーグ関東2部で首位に立つ山梨学院高等学校(山梨)も主将のMF山田逞人(3年)を筆頭に実力者が揃う好チーム。今年からAチームでの出場時間を伸ばすFWオノボ・フランシス日華(2年)もブレークの予感が漂っている。国見(長崎)も堅守を武器にベスト4まで進んだ昨年とは違う攻撃が売りの面白いチームに仕上がっている。FW門崎健一(3年)と西山蒔人(3年)は大会でも上位に入る2トップで、力を発揮できれば2年連続での躍進もあり得る。

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▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
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