ーー野辺地西高校サッカー部のセールスポイントはどういったところでしょうか?
正直サッカーのレベルで青森山田さんを上回るのはなかなか難しいと思います。ただサッカーをやるのは人間ですから。人間の基本となる部分、コアな部分を成長させていきながら、勝負できるチーム作り、人間作りをしていきたいとは常々思いながら活動しています。
例えば電車でお年寄りや妊婦の方などに席を譲るとか、障害者の方が何か困っていれば声をかけて手助けをするとか、当たり前のことを当たり前にできる人間になってほしいですし、そういう面でしっかり成長できるチームだと思っています。最近でも、SNSで「電車で野辺地西高校の生徒に席を譲ってもらいました」でしたり「野辺地西の生徒さんが車いすを押してくれました」といった声をいただいたり。おかげさまで、そういう面で評価していただくことも増えました。
サッカー以外のちょっとしたこと、人としての思いやりの部分で成長してくれていることが本当にうれしかったですね。サッカーの勝ち負けよりも非常にうれしいです。指導者として生徒を人間的に成長させる責任がありますので、より人間力を高めて、進学先の大学であったり、就職先の企業であったり、プロ選手として入団するチームなど次のステージへと送り出してあげたいなと思っています。
ーー今シーズンの目標としていることなどはありますでしょうか?
近年県の新人戦、高校総体、選手権と、決勝はすべて青森山田さんとの試合になっていますから、まずは青森県でいちばんになること、青森山田さんを倒して全国大会に出場することですね。青森山田さんに勝つということは、初出場でもオドオドすることなく選手権決勝のピッチに立つという責任が生まれますから。勝ったときのイメージをつねに持ちながら、青森県サッカー界の歴史を変えたいと思っています。
(取材=高校サッカードットコム編集部)