――水庫先生との忘れられない出来事など?

 たくさんありますが、千葉北の監督になって4年目の総体予選で、検見川とぶつかり、勝ったことがひとつの思い出です。母校を倒すというのは、お世話になった水庫先生への恩返しになると考えていましたし、千葉北の選手たちにとっても“打倒・検見川”は目の前にある明確な目標でした。お互いに勝ち上がっていけば、公式戦で対戦できるというチャンスが何度かあって、それが実現したのが21年の総体予選。ラウンド16進出をかけて対戦し、1-0で勝ちました。

 その翌年に僕が検見川に赴任したので、水庫先生と一緒に母校の指導ができることになり、うれしかったです。でも、次の年に水庫先生が日本サッカー協会の育成コーチに就任するため、検見川を離れたので、一緒に母校を指導できたのは1年間だけでしたね。

――指導者としてのモットーは何でしょうか?

 「やればできるという自信を、選手たちに持たせること」です。それは水庫先生からの引き継ぎ事項でもあります。相手がどんなに強かろうと、ビビらず、戦ってほしいし、チャレンジしてほしい。サッカーで得た自信は勉強につながったり、日常生活にも表れてきて、見違えるくらいグンと伸びる選手がいるので、そういう環境を作っていくのが指導者である自分の役割だと考えています。

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