岡部恭英氏(写真=岡部恭英氏提供)

ーーグローバルで活躍されている岡部さんですが、中学、高校、大学時代はどんな学生だったのでしょうか。

元々のサッカーとの繋がりみたいなところから振り返ると、中学時代は野球部で、全然面白くなくて、高校行ったら帰宅部になって遊びまくってやろうと思っていたんですよね。

そんな時に、サッカーの全国高校選手権を偶然テレビで見ていたんですが、国見高校が怒涛のトータルフットボールで初優勝した瞬間を見て、素人の僕が見てもとてつもなく面白かった。「サッカー部に入ろう。そして国見高校を倒そう」って本気で考えて、いろいろ調べて、サッカーも勉強もそこそこの市立千葉高校に進学したけど、高校に入学したら遊んじゃった上に、サッカーでも全然勝てなくて(笑)。

大学は尊敬する先輩が進学した慶應義塾に入学したんですが、とにかく真面目にサッカーをやった。でも、高校時代センターフォワードだった僕が、守りに転向して、ベストの時で背番号13で終わりました。サイドバックは好きじゃなくて、レギュラーになるためだけにやっていたのに、全く試合にも出られなくて、そのまま卒業することになってしまった。やりたくない守りをやったのにも関わらず、結局一回も試合には出られなかった。この時に、生まれて初めて挫折というものを経験しました。

その経験から人生は、好きなことをやるのが一番だなと痛烈に思って、「好きなことをやる」というのが僕の人生観になりましたね。

そして、大学3年生の時に、初めてアメリカに行って、衝撃を受けた。もともと漠然と「アメリカに住みたい、普通のサラリーマンになりたくない」って思ってたんですが、どうしてもアメリカで勝負をしたいと目標がさだまったんです。

そのあと留学を目指したんですが、勉強もそれほどできなかったから、就職もしない、弁護士にもならない、会計士にもならない、大学院進学もしない、プロ選手にもならないという、伝統ある慶應ソッカー部の卒業生の中で歴史上おそらくはじめて、プー太郎になったわけですね(笑)。

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岡部恭英氏Twitter:https://twitter.com/yasuokabe
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