南葛SCのMF関口訓充

 帝京を卒業後、ベガルタ仙台、浦和レッズ、セレッソ大阪というJクラブで計18シーズンにわたって活躍してきた。Jリーグでの成績はJ1通算225試合・12得点、J2通算247試合・20得点を誇る。スピーディかつ力強いドリブルと、ここぞという場面で発揮される勝負強さが光るアタッカーで、2010年、2011年には日本代表に選出された名手である。

 そんなMF関口訓充が今年選んだ活躍の舞台が、社会人関東サッカーリーグ1部に所属する南葛SCだった。国内トップレベルからガラリと変わった環境で何を思い1シーズンプレーを続けてきたのか。その胸中を明かしてくれた。

――まず今年の初め、南葛SCに加入したきっかけはなんだったのでしょうか。

 必要とされているところでプレーしたいという自分の想いと、南葛SCの熱意ですね。昨季僕はJ1で28試合に出場していたこともあり、初め南葛SCから話をいただいた時に「Jクラブからのオファーを待ってもいい」と配慮してもらっていました。ただ、今はどのJクラブも若返りを図っていて、実力よりも年齢のほうが重視される。そういうなかで南葛SCの「Jリーグ入りを目指す」というビジョンを聞かせてもらって、僕自身もう一度Jに戻るチャレンジをするのも面白いんじゃないかと思ったんですよね。

――実際に南葛SCに入ってみていかがですか。

 正直、Jクラブから来た自分にとっては、しんどい部分がたくさんあります。クラブハウスはないし、2つか3つの練習場を転々としている状況で、それも天然芝ではなく人工芝。そういった環境の違いに適応しなければいけませんでした。

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