―――海外(ドイツ、スペイン)への指導者留学は何かきっかけがあったのでしょうか?

 日本のトップ選手から逆算するには海外を知らないといけないと思いました。日本のトップ選手たちはみんな海外に行くじゃないですか。何故トップ選手も、育成年代選手も海外(ヨーロッパ)へ行くのかを肌で感じたくて。以前からずっと行きたかったのですが、コロナ流行もあり先延ばしにしていて、少し緩和され始めた2022年にスペインとドイツへ単身で指導者留学へ行きました。ドイツではフランクフルト、ケルン、レバークーゼン、デュッセルドルフ、デューレン、アーヘンを渡り歩き多くのチームの育成とクラブを見させてもらいました。スペインでは、マドリードを拠点に滞在して、縁もあってプロクラブ(当時ラ・リーガ2部)のカンテラ AD Alcorcon(Alevin/U-12)に帯同させてもらいました。スペインのトップレベルのカンテラで平日のトレーニングから週末の試合、TOPチームの試合観戦から食事まで、選手スタッフと一緒に過ごすことが出来、スペインの育成年代のリアルを肌で感じることが出来ました。

 文化の違いはもちろんですが、サッカーの常識の違いに衝撃を受けたというか。スペインもドイツもその国の歴史やサッカー哲学があって、育成年代からその考え方やその国のスタイルが受け継がれていると感じました。例えばスペインなら、GKからパスを繋ぎワイドにポジションを取ってボールを支配しながら攻撃する、ドイツでは高い位置からプレスをかけ、ボールを奪ったら縦に速いアグレッシブなサッカースタイル。僕にはそう感じられました。他にも色々伝えたいのですが、なかなか言葉には言い表せないですね・・・。

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