―――サッカーの楽しさと個人技術にフォーカスした指導を行う”スクール”と、チーム戦術を学びさらに上のレベルを目指す”クラブチーム”、それぞれの良さと難しさはどんなところでしょうか?

 これは小学生年代の話になりますが、スクールとチームだと、選手と関わる頻度が全然違いますよね。うちのスクールは1コマ50分〜70分を3コマ行います。基本は親御さんが送迎してくれるので、始まる10分前に来て「こんにちは」の挨拶でグラウンドに入って、終わったら次のクラスが始まる兼ね合いもあって、「さようなら」の挨拶で終わりです。限られた時間をいかに有効活用して、無駄をなくせるか。とにかくボールに触る時間を確保して、待ち時間を作らない。水分補給のタイミングやセットアップなど、これまでの積み重ねとアップデートで今の形があります。

 チームだと、週に3回〜4回で1回90分〜120分の活動時間になります。決まったメンバーで練習、試合をして、合宿にも行きます。当然ながら、チームの目的、規律、目指す方向などサッカーについて選手のみならず親御さんとも色んな話をしますし、とにかく同じ空気を吸って一緒に過ごす時間が長いのがチームです。うちは人間教育も大事にしているので、プレー中もオフザピッチの部分もまずは人としての部分をチームの選手には求めて指導させてもらっています。スクールではサッカーの楽しさや技術を教え、チームではより深いところまで選手と関わって向き合うといった感じですね。

 僕は高校時代の監督(石島先生)に凄く厳しく育ててもらったことが、指導者として大きな価値になっていると本当に感謝しています。当時は受け入れられないこともあって監督に少し反発したりもしましたが、指導者になってからそれが本当に大事なことだったんだと気付きました。生活面からしっかりやらないと、サッカーでも色々噛み合わなくなってくる。小学生年代であってもチームではそういう事を凄く感じます。。

 スクールでは短い時間でどれだけ技術を向上させられるかが大事になりますが、チームではサッカーの指導の部分が半分くらい、残り半分は人間性の部分やチームとして仲間とどう取り組むかという部分も教えていかないといけない。だからスクールとまた違った難しさがチームにはあるなと思います。

▽[FCデールさいたまU-18]が高校生年代選手を募集
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