―――スクール立ち上げ当初の、人が集まらない状況をどうやって乗り越えたのでしょうか?

 まずは来てくれた子どもを大切にするのが一番ですね。当時、僕より先にクラブを立ち上げた先輩にも相談して、やっぱり来てくれた子をいかに大事にするかってことを教えてもらって。「そこをちゃんと大事にしていけば少しずつ広がっていくから」と言われて、自分もそこを大事にしてやってきました。あとはひたすら行動しましたね、出来ることは全て自分でやりました。子どもが集まりそうな場所へ行ってビラ配り、暗くなってからは住宅街やマンションにひたすらポスティングをして、HPやSNS(当時はFacebook)を毎日更新して・・・幼稚園は園の前でチラシ配りをやるとよく注意されて、それでも引けずに少し離れた曲がり角に隠れながらチラシ配りをしてましたね。笑

 当時は若くてお金も無かったので、広告にお金を出したり、クラブのPRに費やしたりする費用は全くのゼロでした。とにかく自ら動いて、なんでもやってやる精神でした。でも、5000枚のチラシを配っても全然反応がないんです。電話も鳴らない、WEBからの問い合わせもない。そこで本当に心がくじけそうにもなりましたけど、僅かながらチラシを見て体験に来てくれた子が入会して、さらに友達を連れて来てくれたり、チラシを受け取った人から2年越しの問い合わせ電話がかかって来たりと、結果としてやってきたことが全部繋がっていったんです、無駄じゃなかったと何年か経ってから気付きました。設立当初は、財政的にコート代を捻出するだけでも大変で、でも2年間はどんなに人が集まらなくてもやり切る覚悟はありました。そのあとはその時に考えようと思っていました。スクール事業は2年目を終えて3年目に入る頃に2校目を開校し、ようやく軌道に乗ってきた感じでした。

▽[FCデールさいたまU-18]が高校生年代選手を募集
[FCデールさいたまU-18]が高校生年代選手を募集