抽選会に代表選手として参加したMF田中豪(写真=多田哲平)

 組み合わせについても意に介さない。

 「どこのチームの方たちもお感じなると思うんですけど、組み合わせを意識する時ってあまり良い時じゃないんです。得手不得手は多少ありますが、僕がここ何年か選手権をやっているなかで思っているのは、お互いに本気でぶつかるので、実力の差がそのまま出るかと言われたら、正直そんなことはないなと。

 我々も自分たちが力があると思っていなくて、組み合わせを見ても、シード校の他に、1次予選を勝ち抜いてきたチームが揃っているわけで。そこで我々が絶対にやってはいけないのは、勝手に不要なものを考えること。

 昔は当たりなくないなと思っていたチームと当たったりで一喜一憂することもありましたけど、ここ最近は少し慣れてきたのか、組み合わせに関してはあまり考えていないんです。一喜一憂はしないですし、そうあるべきだと考えています」

 強豪が揃う都大会とあって、その言葉に油断や慢心はまったくない。

 「東京のトーナメントは強いチームが本当に多くて難しい。でも関一らしく、見ている人も楽しめるサッカーをして、しっかり勝ちを拾って連覇したい」とは田中のコメント。これに指揮官も同調する。

 「西が丘の準決勝、決勝にいくまでにも必ず苦しいゲームがある。気を引き締めて1戦1戦大事に戦っていきたい。あとは3年生にとっては最後の大会になるので、悔いなく戦ってもらいたいなと。思い切り、全力で、チャレンジャーのような気持ちで立ち向かっていきたいなと強く思っています」

 関東一の初戦は10月15日の3回戦。昨年のリベンジを果たすためにも都大会突破を、そして突破のためにまず目の前の試合を。いよいよ始まる激戦に向けて関東一は意気軒高だ。

(文・写真=多田哲平)

▽第101回全国高校サッカー選手権東京予選
第101回全国高校サッカー選手権東京予選