プロ入りへの意気込みを語った荒井(写真=多田哲平)
ーー悠汰くんのプロ内定が決まった瞬間の心境は?
宏樹さん(父):ビックリしましたね。1年生で活躍している時に「まだまだだぞ。2年生、3年生で消える選手もたくさんいるんだから、調子に乗るんじゃないぞ。もっとやらないといけないぞ」って言っていたんですよ。そんなことを言っていたもんだから、2年生の途中にFC東京さんから話が来ていると連絡をもらった時には「え、嘘!」と(笑)。
佐知子さん(母):ホント。「嘘でしょ」って本当にビックリでしたよね。
ーー悠汰くんのサッカーや勉強に対する取り組みはいかがですか?
宏樹さん:サッカーに関しては本当に集中力が凄い。他人とはそこが違うのかもしれないです。どんどん自分のものにしていってしまって。私は彼に対する期待が高いもので、どうしても厳しく言ってしまうんです。2点取った試合のあとでも「もっと早く取れなかったのか」とか。昔は私が試合を観に行くと「なんで来たの」って嫌がっていたのですが、そういうプレッシャーにも慣れたのかもしれないですね。2年生の時には怪我もあって結果が出せなかった時期もありましたし、しかもプロに入ると発表して周りからの見られ方が変わっているなかでも、3年生になってしっかり結果を出しているのは、よくやっているなと感じています。
佐知子さん:サッカーに対しては本当にストイックですね。目標に向けて一直線というか。食事面やアフターケアは一切手を抜きません。柔軟にも2時間くらいかけてやっていたり、そこに関してはこだわりが強いです。勉強は……まあ兄に聞いたりしてなんとかって感じですね(笑)。
颯斗さん(兄):そうですね。サッカー面は凄いです。体調管理では食事ひとつ取っても制限をしっかりしているし、少しでも時間があればボールを触っていたり。勉強も、昌平が文武両道を掲げているので、中学時代に比べたら思ったよりはやっているのかな(笑)。サッカーでも勉強でもすぐ質問する癖があるので、人に助けてもらいながらそれなりに頑張っているんじゃないかなと思います。
ーーではお父さん、彼はどんな子だと思いますか?
宏樹さん:あの子はツイているんです。少年団(FC白岡南)の監督に始まり、FC LAVIDAの村松(明人)さん、昌平の藤島(崇之)監督、FC東京の吉本(一謙)スカウトと出会えたこともそう。あと実は中学3年の11月頃に腰を痛めてしまって、本当なら高校で出遅れていたんですよ。でもコロナで公式戦が延びたせいで、スタートからメンバーに入れて、そこから流れに乗れた。それに中学2年の時に足首のじん帯を怪我した時に上半身を鍛えて、それが今の力強さにつながっているところもあります。そういうところはすごくツイているなと。
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