日大豊山集合写真(写真=矢島公彦)

 日大豊山はこの豪華な陣容に、いったいどんな戦略で立ち向かおうとしたのか。海老根航監督は「前半を0-0でいって(ハーフタイムに前半の課題などを)修正し、後半に1点取りたいと考えていました」と作戦の一端を明かした。

 相手に点をやったら苦しくなる。失点ゼロベースでの戦いを想定し、球際の攻防やボールへの出足で競り負けず、守備の背後を取られないポジショニングとカバーリングなど、多くの対応策を要求された難しい1戦となった。

 序盤から堀越の小泉と岩﨑晄芽の両ウイングに外からチャンスをつくられ、いつ失点しても不思議ではない危機が何度も到来した。

 前半11分に岩﨑、20分には小泉に目を覆いたくなるような一撃を打たれたが、石田悠太郎と丸山修史のCBコンビがこの2本に素早く体を寄せてブロック。追加タイムのFW高橋李来の強列なシュートも、GK髙橋謙心が抜群の反応を見せて防御した。

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▽令和6年度関東高校サッカー大会東京予選
令和6年度関東高校サッカー大会東京予選