試合時間は残り2分とアディショナル。これで追い込まれた興國がゴールを目指し押し込む。しかしアディショナルが8分を過ぎ、興國がゴールを奪えないまま試合終了のホイッスル。100分の激闘の末、2-1で死闘を制した履正社が見事に大阪200校の頂点に輝いた。

 ゲーム後、履正社の平野直樹監督は「子供たちの頑張る姿が見れて頼もしかったし、こちらが勇気付けられるゲームをやってくれたので凄く良かったと思います」とコメント。全国大会に向けては「一試合でも多く彼らとゲームをやって成長していく姿を見てみたいと思います」と話した。

 決勝ゴールを決めた名願は「嬉しすぎて何とも言えないです」と声を詰まらせ、「今までみんなに迷惑をかけてきたので自分が結果という形を残せてよかったです」と続けた。全国大会に向けては「アグレッシブにゴールとボールを奪うというのを目標にやっているので、相手を圧倒して全国大会で優勝できるように頑張ります」と意気込んだ。

 昨年はこの決勝戦で自分たちのサッカーが出来ず、悔しい想いをした履正社。自身が与えたPKから失点し敗戦後は悔し涙を流した名願が、1年後には決勝ゴールを決めて嬉し涙を流した。

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▽第101回全国高校サッカー選手権大阪予選
第101回全国高校サッカー選手権大阪予選