東洋のキャプテンMF山田康生は高いテクニックで攻撃の軸に(写真=多田哲平)

 後半に入ると、法政大高は「丁寧に」と声を掛け合いながらボールをゆっくり回していく。

 そして隙を見ては、鋭い縦パスを入れて一気に東洋ゴールに迫った。

 後半最初の点が生まれたのは55分。MF6高山陸が供給したCKから坂田が打点の高いヘディングを叩きつける。坂田はこの日2点目。これで法政大高は6点のリードを得た。

 その後もボールを動かしながら時間を上手く進めた法政大高。77分に左サイドを打開したFW21遠藤彪月のクロスをMF14斎藤隼成が受けて7点目をゲットし、そのまま試合は7-0でクローズ。多彩なパターンから大量得点を生む充実の内容で好発進した法政大高は2回戦で都立飛鳥と戦う。

 一方で1、2年生のみの東洋も、敗れたとはいえ見せ場は作った。前半アディショナルタイムの40+1分にはMF6長谷川朔也のスルーパスに抜け出したDF15小場慎ノ介が左足で際どいシュートを放つなど立て続けに法政大高ゴールを襲った。敗戦濃厚の終盤になってもGK1今川燕蔵は「最後まで出し切れ!1点取るぞ」と反撃の姿勢をチームに促し続け、テクニシャンのトップ下MF10山田康生と推進力が光るボランチ長谷川はチームの攻撃を引っ張った。

(文・写真=多田哲平)

▽第101回全国高校サッカー選手権東京予選
第101回全国高校サッカー選手権東京予選