都立富士森ではMF川上朔空がキレのある突破を見せた(写真=多田哲平)
45分、右サイドからのグラウンダーのパスをペナルティアーク付近で受けた川﨑がダイレクトでゴール右に決める。相手GKの飛び出しを見計らってその頭上を突いた絶妙なゴールだった。
さらに54分にはCKの流れからFW9原龍之介(1年)が相手のDFをはがして鋭いシュートを突き刺すと、その原は57分にも佐藤のドリブルによってペナルティエリアにこぼれたボールに素早く反応してゴール左隅を撃ち抜いた。これで東工大附は5点にリードを広げる。
なおも東工大附の攻撃の手は緩まない。64分にはFW12田口育磨(1年)のクロスから川﨑が合わせて6点目。70分には秀島のCKからDF4小池睦生(2年)が打点の高いヘディングを決めて7点目を奪うと、75分には再びCKから川﨑が頭で合わせて8点目。
東工大附は8-0の快勝で初戦を突破。この日4得点と躍動した川﨑など1、2年生の多くが得点に絡んだ。ただ、その下級生を要所で支えたのが3人の3年生だった。CBのDF3河本志月は最後までリスク管理を徹底して相手のカウンターを許さず、MF10足立知憲は右サイドからの巧みなパスでゲームメイク。さらに途中出場のFW16井上諒は素早い飛び出しを繰り返し、相手を疲弊させた。
充実の内容で勝利した東工大附は2回戦で品川翔英と対戦する。
一方で敗れた都立富士森も技術的に大きな差は感じさせなかった。積極的にゴールを狙ったキャプテンの麻生をはじめ、DF4廣瀬太一(3年)は対人で粘り強さを示し、MF11川上朔空(3年)はキレのある突破を見せた。
(文・写真=多田哲平)
▽第101回全国高校サッカー選手権東京予選
第101回全国高校サッカー選手権東京予選