前橋育英(B) vs 桐光学園(写真=佐藤亮太)

 「一発勝負では相手の脅威となる」と同点につながる一投を見せたMF6福永竜也(3年)。今回は優に十数回、放ったが「肩の調子は良かった」とニンマリ。その福永、ロングスローを投げるキッカケは2年次。左SBを務めた福永は、1学年上で右SBの選手から「投げられたほうが良い」というアドバイスを受けた。そこから肩甲骨の稼働域を広げるトレーニングを欠かさなかったという。その成果が出た。

 ただ、あくまで前橋育英Bのサッカーはパスを主体とした攻撃サッカー。それでも勝つには多くの武器を持っておいたほうがいい。

 櫻井コーチは「ロングスローは選手たちが相談してやっているので、こちらから最初からやるようには言っていない。ただ選手たちの武器であるロングスローと高さを桐光学園さん相手にぶつけていこうとした。相手は嫌だったと思うし、嫌がっていたと思う」とまさにボディブローのように効き、結果的に相手の動きを鈍らせたと言える。

 前橋育英は今月、開催される第101回全国高校サッカー選手権大会に出場する。セカンドチームである前橋育英(B)の選手にとって、今回は本大会への貴重なアピールの場。ひとつの結果を残したこの日のメンバーからトップチームで活躍する選手が出るかどうか、楽しみとなった。

(文・写真=佐藤亮太)

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