時折、激しく雪が舞う悪コンディション(写真=中倉一志)
時折、激しく雪が舞う悪コンディションの中で始まった試合は程なく飯塚が主導権を握る。ボール保持者に対して常に2人目、3人目が動き出してリズミカルにパスを繋ぐサッカーで一方的にボールを支配。サイドに流れる大園治慈(2年)を松尾優輝(2年)と深川恭伍(2年)がサポートして右サイドからゴールを目指す。その連動性は、チームが掲げる「賢守智攻」~ボールを保持しスペクタクルなサッカーで観衆を魅了する~というスローガンにふさわしい。
だが、飯塚の戦い方は福大若葉も織り込み済み。高いテクニックを擁する飯塚に対して無理にボールを奪いにいくことをせず、最終ラインに5人を置く守備ブロックを敷いて待ち受ける。そんな福大若葉の前に、飯塚は圧倒的にボールを支配しながらも守備ブロック前でボールを動かすだけで中へ入っていくことができない。前半に福大若葉が飯塚に許したシュートは2本のみ。決定機は作らせなかった。
後半に入っても流れは変わらない。それでも飯塚にチャンスがなかったわけではない。46分に永原大真(2年)が、50分には原翔聖(2年)が決定的な場面でシュートを放つ。だが、この2つのシュートはGK野上大翔(2年)がファインセーブ。身体を張ってゴールを守る仲間を勇気づける。そして、その後も攻める飯塚。守る福大若葉という構図で試合が進んで行く。これでもかとばかりにボールを動かして福大若葉の守備ブロックを崩そうとする飯塚。ボールの受け手に対して徹底マークを繰り返してチャンスを与えない福大若葉。根比べのような時間が過ぎていく。
▽令和4年度福岡新人戦(新人選手権大会)
令和4年度福岡新人戦(新人選手権大会)