武南は準決勝で敗退(写真=河野正)

 なかなかゴールを割れなかった武南だが、後半12分に髙橋秀太から宮里丞(ともに3年)の両ボランチを経由し、最後は大黒柱のMF松原史季(3年)がシュート。相手DFに当たったこぼれ球を再び松原が打って1点を返した。37分には1トップの戸上和貴(3年)が、右から鋭いドリブルでペナルティーエリアに進入すると相手に倒されてPKを獲得。松原がゴール左に流し込んだが、この時点で2-6と敗色濃厚だった。

 武南の内野慎一郎監督は「内容的に悪いとは思っていないが、こういう試合もあります。うちのやり方で勝ちたかった」と悔しがったが、すぐに気を取り直し「今日は大差をつけられたけど、いつかひっくり返せるチームに進化させたい」と雪辱と捲土重来を口にした。

 監督代行として指揮を執った昌平の村松明人コーチも「こんなゲームは予想外」と驚き、「山口を左サイドで1週間調整させた成果が出た。最初の左クロスでイメージをつかめたと思う」と、準々決勝は右サイドだった山口を左で起用した策も的中したようだ。

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