11月23日(土)高円宮杯U-18リーグ S1グループの第17節が行われた。冬の高校選手権埼玉県決勝トーナメントベスト8でも激戦を繰り広げた正智深谷浦和東の好カードである。その時は浦和東がPK戦の末勝ったが、リーグでは正智深谷4位、浦和東6位と今日も激戦が予想される。

 立ち上がりは両者ゆったりとしたペースで試合に入った。
 どちらもフォーメーションは4-3-3気味で、ボールを持ったら大事にしようという思惑が見える。ただ、どちらかといえば浦和東の方がボールを持つことに拘りがありそうで、正智深谷はセットして待ち構えてカウンターという戦い方でもいい、というのがスタンスのようだ。

 そんなゆったりとした展開を打破したのが正智深谷、前半6分10番福井康太が6番諸岡裕人のシュートのこぼれを冷静に押し込み一点目。
 前半7分にも11番栗田怜がスピードを生かした仕掛けから、更にゴールを脅かす。

 後半10分、浦和東のファーストシュートが10番岩出拓也に生まれるもこれは決定的にはならない。
 何とか浦和東もゴールに近づきたいところではあるが、「何度やり直しても良い」という監督の言葉通り、やり方を変えてボールを蹴る気はない様子。

 浦和東はビルドアップから2番高澤尋斗と4番臼倉大地がかなり幅を取り、そこに必要であれば16番下地悠が下りてバランスを取りながら丹念に繋ぐ。しかし、中々正智深谷のバイタルを攻略するにことは出来ず、逆に正智深谷のショートカウンターが浦和東ゴールを襲う。

 前半15分、右サイドから6番MF諸岡のパスを受けた18番MF鈴木涼太が、素晴らしいターンからシュート。これがゴール左隅に決まり正智深谷が2点目を決める。

 2点を追うことになった浦和東、前からプレッシャーをかける。「連動しろ」との監督の言葉もあり、気迫のチェイシングが開始された。

 しかし、それでも攻撃の手を休めない正智深谷、前半40分にはFW10番福井がボックス外左側から敵をかわしてシュートこれはバーを惜しくも叩いた。
 更に前半42分MF11番栗田が左サイド突破からクロス、誰か触れば一点のボールがくるもここには誰もいない。10番福井、11番栗田は前線でかなりアクセントとなっていた。また、6番諸岡の中盤でのキープも目を見張るものがある。

 GK豊田駿を中心に耐えしのぐ浦和東であるが遂に待望のチャンスが訪れる。
 前半42分GK豊田のパントを受けたFW9番小濱陽平がドリブルで勝負を仕掛ける。一旦はボールが足元から離れるも、FW11番松本雄太のヒールから9番小濱が値千金のゴール。見事な連携カウンターが決まる。11番松本は直前に交代で投入されたばかりでこのプレーであった。

 前半はこのまま2対1の正智深谷リードで折り返す。

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