4分あった追加タイムも終わりが近づいた時だ。左の甲斐田からパスを受けると、少し間を置いて得意の左足で左隅に突き刺した。決まると間髪入れずにバックスタンドの応援団へ駆け寄り、誇らしそうにガッツポーズをつくった。
昨年度の第102回全国高校選手権準々決勝で青森山田に完敗した後、山口は「今のままでは普通の選手で終わってしまう。たくさん練習して普通ではない、えぐい選手になりたい」と復活を誓っていた。
昌平の下部組織である中学生年代のクラブチーム、FC LAVIDA時代は3年生の時、U-16日本代表としてルーマニア、ウズベキスタンの両遠征に中学生で唯一参陣。日本が優勝した昨年6月のU17アジアカップでは、1次リーグのインド戦でゴールも決めている。
しかしその後は疲労骨折や体調不良で精彩を欠き、全国選手権では大活躍した同級生の長とは対照的で、ほぼ何もできずに終幕を迎えた。
▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選