昨季の主力がごっそり抜け、この日の登録メンバーで全国選手権を経験したのは先発組がスミスと竹内で、途中出場がDF野川一聡(2年)とMF松下岬(3年)だけだ。

 就任25年目の節目のシーズンを迎えた森泉武信監督は、「1年生が先発、交代出場とも2人ずつという台所事情です。こういうケースは珍しく、昨年のようにはいきませんね」と苦しいチーム情勢に苦笑いした。

 昨年は1次トーナメント1回戦で姿を消したが、今大会は持久戦を制する粘り腰を発揮して2次トーナメント進出。竹内は「今年は個々の力が高くありませんが、きょうのように苦しい流れになっても声掛けと高い集中力でインターハイ出場を狙いたい」と明確な目標を口にした。ベテランの森泉監督は「1パーセントでも勝つ可能性があるなら、いかなる形でも試していきたい。これからはもっと(戦い方の)引き出しを多くつくろうと思います」と話し、2次トーナメントでの戦略については「相手と一つ一つ駆け引きしながら、チームのプラスになる戦いをしたい」と遠望した。        

       

(文・写真=河野正)

▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選