だからといって、まったくお手上げということではなかった。帝京は守備の堅い相手、守備重視の相手への対抗策を普段のトレーニングから身に着けていた。FW9宮本は「練習試合で相手にひかれることがあったので、慣れていました。あと、狭いエリアの練習もしているので、ワンタッチでの連係で相手をはがすことに自信がありました」と話すとともに、後半25分、途中投入された技巧派MF7永田煌(3年)の存在の大きさを語った。

 対策は技術面だけではない。メンタル面でも備わっていた。それが後半開始、約35秒での失点。早稲田実業としては狙い通りの展開。一方、帝京に少なからず動揺は走ったはずだが、結果、最小限に抑えることができた。

【次のページ】 2次トーナメント準々決勝 帝京 vs 早稲田実業(4)

▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選