都立保谷 vs 都立多摩科学技術

 そのなか、プレーで目を引いたのはボランチで起用されたMF7徳田。「身体能力が高い選手」と大山監督が評するように豊富な運動量とセットプレーでキッカーを任される高いテクニックをベースに目端の利いたプレーで、攻守にけん引。守勢の多摩科学技術に対し、MF7徳田は「ビルドアップのときは、サイドに展開させるプレーを心がけました。後半は一度、ボールをFWに入れて、もう1回、ボールを受けるプレーを意識しました」と自身のプレーを振り返った。またMF7徳田はチームの支え役だけでなく、隙あらば、果敢にシュートを放つなど攻撃性が表現されていた。

 一方、敗れた多摩科学技術。前半早々、失点したものの、人数をかけた守備でチャンスをうかがった。その好機が訪れたのが前半21分。CKの流れからゴール前の混戦。同点のチャンスはあったものの、相手の決死のクリアで得点ならず。このタイミングで同点に追いついたら、ゲームの流れは多少変わっていたかもしれない。それでも前半を2失点で折り返した多摩科学技術だったが、3失点目となったオウンゴールが試合を決したと言える。

(文・写真=佐藤亮太)

▽第103回全国高校サッカー選手権東京予選
第103回全国高校サッカー選手権東京予選