だが、試合はこれで終わらない。

 後半終了間際に、専大松戸がPKを獲得。キャプテンのMF14鬼頭航大(3年)がゆっくりと時間を使い、相手GKとの駆け引きの末、ゴール中央にけり込んだ。高く、厚い壁である流経大柏にひるむことなく、ひたむきに戦い続けた専大松戸が一矢報いた瞬間だ。

「決勝だからとか、相手が(強豪の)流経だからとか、そういうことに関係なく、自分たちがいつもやっていることを出しきる。そこを常に重視しながら取り組んでいます。そういう意味では、選手たちは精いっぱいプレーしたと感じます。前半に何度かチャンスがあったので、そこで仕留めていれば、違う展開になったかもしれませんが、流経はさすがに強かったです」

 一度は同点に持ち込んだものの、選手権“常連”の牙城を切り崩すには至らなかった専大松戸の野村太祐監督が、さらに言葉をつなぐ。

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▽第104回全国高校サッカー選手権千葉予選
第104回全国高校サッカー選手権千葉予選