聖望学園との準々決勝に向けては、「S1は2連勝しているが、やりにくい相手ですよね。何とかうちの土俵に持っていけるようにしたい」と準優勝した第101回大会以来、3年ぶりのベスト4に照準を合わせた。

 価値ある決勝ゴールを挙げた鯨井はずっとトップ下で起用されてきたが、けが人の関係もあって左ワイドで先発し、後半26分からトップ下に移動。「入った瞬間、めちゃくちゃうれしくて……。思わずチーム(専属の)カメラマンさんの方に向かっていました」と試合後もゴールの余韻に浸るような言葉を発した。

「自分の武器はドリブルでの仕掛けです。聖望学園は念入りに対策してくると思いますが、自分たちのスタイルを押し通して無失点で勝利したい」と話すと、「取材に慣れてないのでいい回答ができなくてすみません」と頭を下げる好青年だった。                 

(文・写真=河野正)

▽第104回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第104回全国高校サッカー選手権埼玉予選