前半22分のボランチ人見大地(2年)、後半24分のFW齋藤結斗(3年)、38分の1年生エースFW立野京弥のシュートも小山とCB田村大地(3年)にブロックされた。山口がいつもより、ボールを受ける回数が少なかったことも攻撃の迫力を欠いた一因ではなかったか。

 武南ははつらつと攻めた。前半23分、小山のロングパスを右で預かった右SB田中理月(3年)のクロスを平野がダイレクトシュート。終盤の連続シュートを決めておきたかった。この逸機が19大会ぶりの選手権出場を遠のけた原因のひとつだ。

 まず前半38分。関口の左クロスを有川がシュートし、続いて1トップの藤森隼叶(3年)が打ったボールは昌平のGK小野寺太郎(3年)が弾いた。有川がこぼれ球から決定的なシュートを放ったが、枠を捕らえられなかった。この1分後はさらにビッグチャンスだった。小山がゴール前の藤森に縦パスを入れ、パス交換から完全に守備ラインを崩してシュート。しかし勇気をもって飛び出したGK小野寺にセーブされ、立て続けの先制機をものにできなかった。

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▽第104回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第104回全国高校サッカー選手権埼玉予選