1年生から左SBのレギュラーとなり、2年生からCBに定着した主将の舟田は「あの時間の失点はさすがにこたえましたが、勝ちたい思いが強かったので心も折れず、あきらめずに自分たちのサッカーをやり通しました」と強い精神力で戦っていたことを明かす。

 武南との3回戦に向けて「県立校の意地を見せつけたい。相手は今季2冠の強敵ですが、勝って周りを驚かせたい」と舟田が大きな目標を口にすれば、中村は「武南は強いけど、自分たちの長所を出し切って勝ちたい。自分のドリブルがどこまで通用するのか、対戦するのが楽しみです」と抱負を語った。

 就任7年目で初めてベスト16に進んだ本田監督は、「粘り強い大宮南さんに対し、それに負けないよう100パーセントの力を出し切る試合を求めました。まじめでひたむきな選手ばかりなので隙を見せることなく、逆に相手の隙を突いていくことを考えました」との戦略で臨んだそうだ。

 次戦に勝つと悲願の8強入りだが、本田監督は「武南との挑戦権をいただいたので、県立でもやれるんだという意地を示すいい機会。私には公立校というより、県立校としてのプライドがあります」と語るように内に秘めた闘志は相当なものだった。

 武南OBでもある大宮南の田中龍太郎監督は、後輩との決戦が実現できずに残念そう。「相手は前半からすごく勢いがあったので、5バックにしてそれを食い止めたかったのですが……」と悔しがり、「今足りないのは技術、走力、フィジカル、メンタル。選手が痛感していることなので、これから少しずつ植え付けていきます」とさらなる成長を誓った。     

(文・写真=河野正)

▽令和8年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選
令和8年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選