■実践学園対國學院久我山レポートはこちら!

 注目した「先制点の行方」と「DFライン」。その両要素を確実に勝利に結びつけた連覇を目指す絶対王者が激戦のBブロックを制した。まずは予想より遥かに早い時間に生まれた「先制点」。決めたのは國學院久我山。鴻巣良真のスルーパスから鈴木遥太郎が決める最高の崩しで“先行逃げ切り”を得意とする実践学園のお株を奪う。 こうなると炸裂したのは王者の最大の武器である守備力。注目した「DFライン」は準決勝、都立東久留米総合戦同様4バックを敷くシステムで臨むとこの日も安定感抜群の守備を展開。相手に高いボールポゼッションを許すも、バイタルエリアを中心に危険な位置に対する強力なプレスを繰り出し、実践学園の攻撃の芽を摘んでいく。後半に入り飯原健斗のスーパーゴールで追加点を奪いリードを2点に広げると、最後は伝統の堅守で逃げ切り4戦無失点の快挙で連覇達成。

 一方、今大会初のビハインドを背負う形となりながらも健闘した実践学園。ここまで築き上げてきた自分たちの形を崩されながらも杉山大周、新井直人らを中心にポゼッションを高め、一心不乱にゴールを狙う姿勢にはT1覇者の意地と全国への並々ならぬ強い決意が見受けられた。

 2年連続の出場を決めた國學院久我山。優勝候補に挙げられ臨んだ昨年の全国開幕戦、熊本国府にロスタイム弾を浴び喫したまさかの敗戦から1年。ここ東京で敗れたチーム、そして選手たちの想いを背負い再び全国のピッチへと降り立つ東京覇者は“美しく勝て”のスローガンを必ずやピッチで体現し、多くの勝利と感動をもたらしてくれることだろう。

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