FW千葉大護(星稜/3年)写真=森田将義
FW千葉大護(星稜/3年)
2014年度の選手権で日本一に輝いた北信越屈指の強豪はボールを奪ったら、素早くサイドを起点に厚みのある攻撃を仕掛けるのがチームの伝統だ。今年のチームも、勢いに乗った時の星稜は簡単には止められない。破壊力十分の攻撃を牽引するのが、主将で10番のFW千葉大護だ。
「ボールを受けて、周りを助けてあげることを第一に考えている。相手を背負った状態から、どっちに転ぶか分からないボールを自分の物にできるのが自分の特徴だと思っています」と話す千葉の役割は前線のターゲット役だ。味方が懸命に奪ったボールを高い位置でおさめてサイドに展開すると、前線のスペースに走り込んでゴールを狙う。理想とするのは、ポーランド代表のFWロベルト・レヴァンドフスキ(ドイツ/バイエルン)。「点も獲れて味方を活かせる。多彩なシュートを持っていて、裏にも抜け出せる。何でもできる選手なので憧れています」。
高校に入った当初は走力が課題だったが、練習のランニングで先頭集団に必死に食らいつくことで心肺機能を高めてきた。新型コロナの影響でチーム活動ができない期間も状態を落とさないよう、実家に戻り弟でU-16日本代表のFW千葉大舞(C大阪U-15)と自主トレに励んできた。昨年は予選決勝で敗れた選手権でリベンジをする準備は進んでいる。「星稜の10番である以上、石川県の1番でなければいけない。チームを勝たせられるよう結果を残したい」と意気込む千葉のゴールラッシュに期待だ。