ツエーゲン金沢U-18 齋藤将基監督

――就任当初の一番の苦労とはどんなことでしたか?

 まずサッカーをより深く知ることから入り、徹底的にサッカーの勉強をしました。そこがないと何も始まりません。今、育成年代を見ていますが、サッカー選手を指導するという仕事だけではなく、ひとりの立派な人間になってもらいたいという思いで接しています。選手には信頼される大人になることを求めているので、自分も一人の人間として、もっと成長しないといけません。

――クラブの公式サイトに、「誰よりも失敗してきた経験とたくさんの出会いで得た学びを誰よりも情熱を持って選手に伝えたい」とあります。

 自分の高校時代を振り返ってみると、ものすごく甘い人間でしたから、自分を代表例に挙げてこういう人間は失敗すると伝えています。失敗する人の典型的なパターンが、何かを始めても長続きせず、大切なベースの部分をおろそかにしがちなことですよね。選手として、人として成功するには何が必要なのか。私の失敗した経験を選手が生かしてくれたらいいなと思っています。いろんな人と話しながら、自分は今もそんなことを模索しています。

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