――齋藤監督のチームづくりに対する哲学を教えて下さい。

 11人の個性が光り輝き、評価されるチームが理想です。サッカーはチームスポーツですが、やはり個人があってのチームだし、個の力を生かすのがチームですよね。右向け右ではありませんが、どうも日本は同じ方向に向かっていく傾向がありますが、異質でもいいと思います。どうやったら個の能力をチームに還元できるかというのが一番大事なんです。指導者によってそれぞれ考え方は違うでしょうし、そこがまた面白いところです。

――システムへのこだわりはありますか?

 センターフォワードとかボランチ、センターバックといった概念を取り払っているので、システムやポジションによるサッカーはやっていません。ピッチの中では攻守において常に役割が変わりますから、選手が今の自分の仕事は何だろうと考えた時、流動性が生まれてくるわけです。

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