――今まで大勢の指導者に出会ってきましたが、お手本にする監督や響いた言葉などはありますか?

 今まで出会ってきたプロ意識の高い人たちが常々口にしていたのが、「辞めるのはいつでもできる」ということでした。辛抱強く続けることの大切さですよね、その言葉が自分の中では強く響いています。この人が言ったというわけではなく、大勢の人たちがそう話していました。続けるほうが間違いなくしんどいわけですけど、それが自分の糧になっているんだと思います。

――指導者に転身し、今季で11年目です。育成年代と向き合うために最も重要なこと、難しいことは何でしょうか?

 カテゴリーによってそれぞれ難しさがあると思いますが、選手に成長してもらうためにいろんなことを考えるのが楽しくて仕方ないので、難しいということはあまり感じないですかね。選手個々に対し、どんなアプローチをしようか考えることにやりがいを感じます。選手育成、人間形成の過程で難しさは絶対にありますが、トライして失敗するほうがいいのではないでしょうか。

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