高卒でJに行った教え子たちほぼ全員と今でも連絡をずっと取り合っていますし、だからこそ余計にそう思うんです。自分がJ2とかJ3の監督になれば、彼らを呼び寄せて、若い選手を集めて、戦えるチームを作るってことの方が育成にもなるし、若い選手たちに光を与えられるっていう部分もちょっとだけあるんですけど、自分がS級を取れるとは思っていなくて。レジェンドでもなんでもないんで。
だから今の自分にはSなんて取れないし、「誰がトップの監督として雇ってくれんねん」というのもあるんで、まずはユースの環境で、ユースを盛り上げることと、今は高卒Jに夢を持てない環境になりつつあるので、もう一回ユースや高卒のJリーガーが夢を持てる環境を作る。っていうと偉そうなんで、キッカケだけでも作れればと。そういうことをちょっとでも表現していきたいと思います。
今の僕のモチベーションは本当にそこです。若い可能性のある選手を、どうやってその可能性を潰すことなく、プロの世界や欧州に羽ばたいていくためにはどうしたらいいのか。今まではJに投げていたんですが、今は自分がJに来たので、ましてや社長が濱田さんなので、そういう環境を整えていくことができるのかなと思っています。
(文=会田健司)