歓喜に沸く愛媛県サッカー界。一方で当の選手たちは試合内容の悪さを反省しすぐに気持ちを龍谷富山戦に向ける。「試合の入りが悪かった」と東海大山形戦の反省点をあげたGK市中はすぐにミーティングで「アップから自分たちのコンディションを高めていくことが大事」と改善点を指摘し、兵頭監督や「厳しいが常に選手のことを思ってくれているし、守備の戦術面で信頼できる」が選手たちが異口同音に話す大西貴コーチのアドバイスも受けながら、チームは全体をブラッシュアップする。

 結果、龍谷富山戦は得点こそ当時唯一の3年生だったMF森隼人のPKのみだったが「基本的に自分たちのリズムでサッカーができて楽しかった」(MF松永)80分を過ごし、日必然の2勝目を手にした。

 そして迎えた3回戦・堀越戦。「開始早々に1点目を取られた後に立て直せず、どうしたらいいのか解らぬまま失点を重ねてしまった」と話すMF松永をはじめ全員が唇を噛む中、2人の選手がインパクトを残す。

【次のページ】 松山北#2 選手権2勝を糧に次なる「坂の上の雲」へ(5)