サッカーノートには細かな分析が(写真=本人提供)

――開成の校風は体育会系だと聞きます。縦のつながりがしっかりしていると。

 入学したばかりの時に、いきなり高3の先輩が真顔で中1の教室に入ってきて、「何月何日に顔合わせをするから教室に来てくれ」と言われるんです。当日高3の教室にいくと、そこはカーテンが閉まっていて真っ暗。そこで自分より30センチくらい身長の高い先輩がみんな腕を組んで座っているんですよ。それだけでも恐ろしいのに、前に出て自己紹介を大きい声でさせられるんです。最初はカルチャーショックでした(笑)。

 でも、そのおかげで先輩とは仲良くなれましたね。今でもその時の責任者の方とはLINEでつながっていて、学校行事などの話をしたりします。そういう縦の関係はすごく長い付き合いができていますね。

――今、高校生活で一番楽しいことは?

 いろんなことに全力で打ち込めているのは充実感があります。うちの高校はすべてにおいて、リミッターが外れてしまっているんじゃないかってくらい力を注ぎます。学校行事の時期には夜遅くまで学校に残ることもあって。

 文化祭の時なんて、準備で22時40分くらいまで学校にいたこともありました。飲食を販売する喫茶係だったんですけど、その会計の締めが終わらなくて。しかも会計をしていたら明日売る分の在庫が足りないことが判明して、買い出しに行く子に指示をしていたらそんな時間に……、さすがにタガを外しすぎたと思って反省しています(笑)。ただ、とにかく勉強やサッカーだけでなく、なんにでも全身全霊を捧げていますね。

――では最後に将来の夢を教えてください。

 夢という夢はまだハッキリとはありませんが、仕事としてでなくてもいいから何かしらサッカーには関わっていたいです。プレーをするのでもいいし、教えるのでもいいし。もしご縁があるのであれば、開成の後輩たちに関われたら嬉しいですね。

(文・写真=多田哲平)