県立浦和 本田哲也監督(写真=河野正)

――サッカー部独自のスローガンはありますか?

 (全国高校大会に3度出場した)ラグビー部は“謙虚にひたむきに”ですが、うちは特にありません。ただ、ことあるごとに“泥くさく”という意識を失ってはいけないと話しています。

――学業と部活動への取り組みについて、どう感じていますか?

 私の時代に比べるとうまく切り替えてこなしているので、両立に関して言うことはありませんね。引退したある3年生は、先日の大学入学共通テストで学年3番というすごい成績ですから、サッカーから勉強へと見事に切り替えたわけです。

――浦高生の場合、部活動に真剣に関わっているからこそ、勉強にも没頭できるのでしょうね?

 それも正解ですが、逆もまたしかりではないですか。いろいろなことをしっかりやれる生徒は、例外なく部活動も頑張っています。1年生の時、私の目には全然引っ掛からなかったのに、3年になるとぐいぐい伸びてくる選手が本当に多いんですよ。試合に出られるまでに成長する選手というのは、やることをやっているし、人としてちゃんとしています。勉強も学校生活もきちんとこなせる生徒が、選手としても成長してくることをあらためて感じるので、どちらが先かは分かりませんね。

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